2017/12/15

短歌人同人2 その3 2017/12 #短歌

 火災保険の鑑定人と地元担当者と大工さんが来る。
 台風以来の雨漏りの調査と鑑定。
 五十分ほど、鑑定してゆく。
 結果は分からない。
 保険が出て、雨漏り工事ができるとよいが。
 
 ここまで書いて、ぐらぐらっと来た。
 すぐ横の食器棚を手で抑える。
 久しぶりの地震。
 日本は、何処にいてもいつ地震が来るか分からない。
 熱海は震度二。


 五人の作者の歌、五首を。

 羽ばたきのちいさな音をたてながら秋茜いまわれに近づく
           中井 守恵

 小さな命に心を添わせる。すると、細密な自然も耳に届いてくる。秋茜の羽搏きの音。わたしもぜひ聞いてみたい。

 いつ見ても辛そうな顔してるねと言われて黙る魚屋の角
           有朋さやか

あらゆる商売人に中で、もっとも口を憚らないのは魚屋かもしれない。良い人もいるけれど偏屈も多い(私見)。悪口のつもりは無くても、こんな言葉で作者に言う。診断機だと思えばありがたい。

 どの道もすぐに忘れて生コンの工場ばかりがまなうらに顕つ
           黒崎 聡美

 よく分かる。美しい風景より、生コン工場は一段インパクトが強い。だから、こんな印象的な歌が出来る。

 アベノミクスはたユリノミクスよくも己の名を冠するや 含羞に遠し
           高山 路爛

 言われてみれば、まったくその通り。自己顕示欲丸出しのネーミングである。含羞に遠し、という品のある表現さえ勿体ない。

 しばらくを膝にとまりし揚羽蝶とびたちていまもどり来 うれし
           田上起一郎

 これは嬉しい。人は、亡くなる時、亡くなった時、すっと魂を載せるのに最も容易なのは蝶だと話を聞いたことがある。この揚羽蝶も、だれかの魂かもしれない。

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