FC2ブログ
2018/01/16

短歌人会員1 その2 2018/1 #短歌

 短歌人新年歌会。
 十人二十人の歌会なら、誰の歌か分かることもある。
 百七首もあると、誰の歌かちっとも分からない。
 終わって詠草者名簿をもらう。
 選歌投票数が、口頭で発表される。
 自分の選歌した歌に、票が入っていない場合、審美眼を褒められたようで嬉しい。
 票がたくさん入っている場合は、ああ自分は平凡だ、と思う。
 

 三人の作者の歌、三首を。

 茹ですぎでも昭和の味なりスパゲティ・ナポリタン食む四谷のバーに
           柊   慧

 初句だけで濁音が三音。死語になりつつあるスパゲティ・ナポリタンと、よく合っている。それもバーで。古いバーだから、ある。環境は味を保証する。

 むらさきの鶯谷のゆふぐれにシャボン玉となり消えてゆきたし
           同

 作者が言うのだから、鶯谷の夕暮れは紫。ビルの色やネオンかもしれないし、そこに当たる夕日かもしれない。シャボン玉は儚くて美しい。そして人に愛される。人生は刹那。

 ユーカリのかをりはパリの日々の仕事のつらさ思ひ出させる
           坂本まさ子

 日々は、にちにち。ヨーロッパは人種のせめぎ合い。人は、粋な言葉と態度で身を鎧う。洒落た冗談が言えると人に認められる。作者にも辛い日々があった。

 白壁を覆い尽せる蔦紅葉秋の夕べとなりてはなやぐ
           今野 智恵

 夕べじゃなくとも、紅葉した蔦は見事だろう、などと意地悪く思ったりもする。きっと夕日、あるいは照明を受けて、一層華やいでいる光景を言っているのだろう。

コメント

非公開コメント