2018/01/25

短歌人同人1 その1 2018/1 #短歌

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 快晴。
 寒風。
 昨夜は零下。
 新聞を取りに出る。
 水鉢が凍っている。
 一面の霜柱で、土が盛り上がっている。
 水道を細々と出しておいて良かった。

 梅は五分咲きほどに。
 青空の中に、梅の白が鮮やか。
 メジロが来る。
 留鳥は寒さにも強い。
 いや、じっと耐えているのかもしれない。
 この寒さで咲く梅。
 なんという花か。


 四人の作者の歌、七首を。

 秋空は絨毯爆撃思わせるうろこ雲一面地上へ出れば
           柏木 進二

 読みながら、あっとうろたえる。作者の視点に同化して読みながら、自分の居場所を失う心地。最初は地上から空を見ている、と誰もが思う。結句でいきなり成層圏上層の視点になる。ジャンプが凄い。

 珈琲店出できて顔に霧雨の冷たさを当つ冬に向かえり
           同

 珈琲店に居るとき既に、霧雨が降っていることを知っている。濡れるのではなく、冷たさを当てている。じき、冬だ。

    正倉院展
 駐車場にはひれぬバスの車窓より見る行列のやがてはひとり
           八木 明子

 駐車場に入れぬまま、バスは停車している。入館するための行列が短くなり、やがて一人になる。と、分かっていても、やがてはひとり、という結句が人生の「やがて」に見えてくる。

 乾漆の剥落ありて地の出づる迦楼羅の面をなのめより見る
           同

 仮面劇、伎楽で使う乾漆面のひとつ。興福寺の迦楼羅像とは違う。従って、面はめんと読む。なのめは斜め。チベット仏教に既に仮面劇がある。中国、朝鮮半島を経て日本に。

 神の留守空こんなにも青き日を車椅子にて通りを渡る
           有沢  螢

 神無月。初句留守で一旦切れる。こんなにも、の中に、喜びと、そして悲しみが、万感籠っている。

 折りたたみ傘をひろげてまたたたむ鳥ならもっと静かにできる
           鶴田 伊津

 例えば苗字のように鶴なら、大羽根の折り畳みは静かである。鳥になれたら、という静かな望みが語られる。たたた、という字が音に聞こえてくる。

 秋の音もっと小さく鳴らそうと歩幅はいつもより狭くする
           同

 音を小さくしようとしているのではない。鳴らそうとしている。それも小さく。作者の所作の意図は、外からでは分からない。人には常に意識・無意識の意図がある。

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