2018/01/31

短歌人同人1 その9 2018/1 #短歌

 目が覚める。
 暗い。
 午前四時。
 起きない理由がないので起きる。
 寒くない。
 錦織圭くんの復帰第二戦を、オンデマンドで観る。
 だんだん良くなってきている。
 次はいよいよATP250の復帰戦。
 夜が明けて来る。
 曇り。
 青空はなし。
 漁に出る船のエンジン音が響く。


 五人の作者の歌、五首を。

 あのひとの参加のために台無しになるかもしれぬせつかくの遠出
           山下冨士穂

 短歌では、批判としての社会詠や諧謔は幅広くあるが、ネガティブをそのまま詠う例は少ない。これだけしれっとネガティブを詠う歌も珍しい。湿り気が無いので、嫌な感じがしない。

 母は子を子どもは母を呼びながらながき旅するクヂラよクヂラ
           金沢 早苗

 作者は、河口近くに立ち、海を見て、想を得る。読者は、作者の思念に添うように、想像が広がってくる。クヂラには、かなしみがある。

 いろはちやんとチロルのあたまをなでてやる楽しくたのしく幸せになれ
           木崎 洋子

 二首連作から、犬と推測される。チロルは避妊手術をしたばかり。これ以上の掛けてやる言葉があるだろうか。心から賛同する。

 蜜柑色の「しらせ」のをりて秋霖の横須賀軍港はつか華やぐ
           斎藤  寛

 文科省予算による南極観測船。実際の運用は海上自衛隊。米国の軍艦と自衛隊の艦船で埋まる軍港。そこにぱあっと「しらせ」が入る。秋霖(しゅうりん)は秋のなが雨。

 安打して一塁に出でしイチローがけん制アウト俯きもどる
           秋田興一郎

 スポーツは、成功と失敗の累積の上にある。このときイチロー四十三歳。代打といえども、MLBで現役野手を務めることが奇跡。イチローの一挙手一投足は、すでに事績である。

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