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2018/02/13

短歌人会員1 その1 2018/2 #短歌

 洗濯する。
 終わる。
 ルーフデッキに一旦干すが、あまりの強風に、部屋の中に戻す。
 風が止まらない。
 こんな日は、だいたい日本海側で雪が降っている。
 広島でも少し雪が降った、と電話がくる。
 

 五人の作者の歌、五首を。

 こころしてテレビに見ておりにんげんの女のためのあらゆる美容
           芦田 一子

 テレビも新聞も、健康と美容に関する宣伝が多い。それだけニーズがありマーケットが大きいのだろう。その中で、こころして見る、という言い回しに、作者の批評が入っている。

 皮つきの柿かぶりつき植木屋の新人仕事が滅法早い
           村井かほる

 農薬を被ってなければ、皮も美味い。本当の職人は、どんな職種であれ仕事が早い。無駄がなく洗練されている。そんな小気味よい仕事ぶりを見るのは、なんとも楽しい。

 丸まったもみじの枯葉ふかふかと袋につめて抱きしめてやる
           高橋れい子

 秋の終わり、すっかり水分の抜けたもみじの落葉は美しい。両手で握るとかりかりと音がする。袋に詰めて抱きしめるという、作者の気持ちがよく分かる。

 モニターの電子音ふいに途切れたり父のいのちを確かめる音が
           柊   慧

 連作。父上の病室に作者がいる。誰にでもやってくるけれど、身につまされる。短歌は、その最後を言葉として遺すことが出来る。言葉には思いが籠る。

 祈る人はやがて小さな石になりその石をまた祈る人あり
           古賀 大介

 小さな石は、象徴として作者が持ってきたもの。祈りという行為は繋がるものだという、作者の見方と密かなリスペクトが詠われる。

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