短歌人同人2 その2 2018/9 #短歌
全米オープンテニスの応援をする。
錦織圭対コールシュライバー、深夜十二時開始。
大坂なおみ対アリナ・サバレンカ、午前三時開始。
二試合とも、手に汗握る。
五時に終わる。
これで、錦織くん、大坂さん、ともに準々決勝へ。
快挙。
歯を磨き、寝る。
五人の作者の歌、六首を。
病身をおして翁長知事の宣言す沖縄の明日に子・孫に平和を
謝花 秀子
もともと自民党の翁長さんが日本政府に決然と盾を突く。この歌の、一見政治スローガンに見える言葉は、翁長さんが命を懸けて訴えた言葉だった。
義妹(いもうと)の逝きて36日目あなたの孫が今日生まれたよ
田中 愛
言葉もイメージも、そもそもDNAが繋がって残されてゆく。天涯孤独でない限り、わたし達は、全員やがて祖先となる。そして時時に、この歌のように言葉を掛けられる。
川に沿ひ散歩するなり玉子焼きを九十五歳に出したるのちに
弘井 文子
作者はおそらく義父か義母の世話をしている。下の句にある距離感からそう推測できる。玉子焼きが、その距離感に絶妙の潤いを与える。
バツイチの年増の女を見ていたら絶妙な間で舌打ちをされた
桑原憂太郎
露悪的に言ってみる。女性からたとえ総スカンを食おうと、作者は気にしない。しかし作中でも、女は作者をちらりと見て舌打ちをする。リアル。
あからさまに小さくなりぬ雪印6Pチーズ悲惨なほどに
松木 秀
アベノミクスの果てに、食料製品の多くがグラムを減らした。チョコレートでも何でもかんでもそうだとツイッターの記事にある。固有名詞勝負なわけで、作者の選択が上手い。
熟成する短歌好きだがボジョレーのような短歌があっていいはず
同
意味はよく分かる。賛成する。しかし、あくまでボジョレーヌーヴォーであって、ボジョレーではない。ボジョレーは行ったけれど、村々の名を冠した熟成ワインが沢山ある。
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